1: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:37:58 ID:3Wl
ワイ「あ゛、あ゛ぁ゛ぁ゛~ッッッッッツ!」ドシュドシュドシューッ!(一瞬で斬り刻まれる音)

魔王チノ「はい、今日まで見苦しく足掻き続けてきた人類の、最後の作戦もこれで終わり。抵抗、お疲れさまでした」ドドドドド

ワイ「う゛ぅ゛……あ、暗黒剣『愛離餓刀(ありがとう)』……(凄まじい威力が)御座いました……」バタリッ…



―――数年前。

念願の、身寄りのない子供を養育している孤児院『兎の家(ラビットハウス)』に就職したのだが、
『孤児ばかりの施設で見知らぬ大人の男を一人にすると皆に怖がられるのでは』という懸念の声があり、
結果、先輩職員のチノちゃんが定期的にど新人のワイに調子をチョコチョコ尋ねてくれるようになった。

チノちゃんによる厳しい新人教育。
しかしそこには確かな思いやりがあった。
足早に過ぎていく日々。
少しずつ築かれていくチノちゃんとの絆。
季節が幾つか巡る頃、ワイはすっかり孤児院に馴染めていた。

しかしチノちゃんはなんだか過去のことがジライみたいで、いつもいつも気付けば一人で、不愛想な顔で思い詰めていた。
そんなチノちゃんを見ているとワイはお心心ズキズキして、君を少しでも笑顔にするために、君のそばにイタイイタイなのだった。

引用元: ・http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1552642678/

3: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:38:56 ID:MBX
回想始まって草

4: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:40:46 ID:3Wl
しかし、安寧の時は唐突に終わりを告げた。



実はチノちゃんは、莫大な魔力をその身に宿すも、それ故に人々に疎まれ虐殺された一族『御地有叉(ごちうさ)』の末裔だったのだが、
『我々一族がいなくなった後の世界で、過去の所業も忘れて安穏と生きている現人類は、皆滅ぼしてしまうべきなのでは』という怨念の声があり、
結果、チノちゃんが発作的に祖先の怨霊の妄念に取り憑かれて人類に宣戦布告、魔王となって人々をシコシコ弾圧するようになった。

しかも圧倒的暴力で人類を蹂躙するチノちゃんはなんだかキカイみたいで、いつもいつも無表情にお人類ボコボコにして――

その力の源こそ、チノちゃんの一族の女に代々発現する特殊な器官……
母なる星と接続し、無限に近い魔力を生成する魔境の子宮――『忌帯畏胎(イタイイタイ)』なのだった。

7: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:44:21 ID:3Wl

―――500年前―――

――御地有叉の一族は強大な魔力を持ちながらも、それを争いに用いる事なく、辺境にある木組みの集落で、誰にも知られず慎ましやかに暮らしていた。

――そう、一族の噂を聞き付けた人間達が、その魔力を利用するために侵略してくるまでは……



ドドン! ガラガラ…… パリィーン! ゴゴゴゴゴ……

征服者「ククククク……」

リゼ「くっ……何なんだあんたら! 一体何のために……グアァーーッ!!」ズバァーーッ!

征服者「『阿迦奢』ん部屋が一杯だぁ……!」グヘヘヘヘ
(※阿迦奢(アカシャ)は、インドで「虚空」「空間」「天空」を意味する言葉であり、存在の一切を統括する法則とされる。
西洋の近代オカルティズムではエーテルと同一視され、「アカシックレコード」の語源にもなっている)

8: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:47:32 ID:3Wl
千夜「お待ち下さい!話し合えばきっと、分かり合え……ガハッ!」ドスッ

征服者の側近「腹を開いたらいきなり子宮の外にドクドク魔力が溢れはじめてビビった」ニタリ

千夜「どうして……こんな……酷い事を……っ」ガクリッ



シャロ「やめて、こっち来ないで! 言うこと聞くから、助けてっ―――あ゛っ―――」ブスリ

征服者「この奴隷も従順になって来たな!」ゲラゲラ

シャロ「死に、たくっ……ない、よ……」ガクッ

征服者「んほぉ~この(魔力の)精沃堪んねえ~」グッチョグッチョ



征服者の部下達「野蛮スギでしょwwwwwwwwwwwwwwww」

9: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:50:19 ID:3Wl

ワー! ギャー! 助けて…… イヤダァ! グシャッ メラメラメラ
 非道すぎる…… ボキッ ガラガラガラッ 誰か…… バンッ!




リゼ「………………」ギリッ

リゼ「……………………許さない…………」ボソッ

征服者「は?」チラッ

征服者の側近「死に損ないが何を……」

リゼ「ユルサナイ―――――ッツ!!」ギンッ

征服者「なっ―――――――」

征服者の側近「貴様っ――――――」

カッッッッッッッツ!!

チュドオォォォォォォォォォォン!!



征服者「―――――――」クロコゲ

征服者の側近「―――――――」ケシズミ

征服者の部下達「――――――――」バラバラ

力に覚醒したリゼ「オマエタチハ……ゼッタイニユルサナイ……ッツ!!」ゴゴゴゴゴ



征服者の部下の生き残り「やば過ぎでしょ…………………………………………」ガタガタ

10: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)18:54:32 ID:3Wl

――こうして、集落を襲った侵略者はほぼ全滅。しかし、仲間を虐殺された怒りに駆られた御地有叉の一族は、復讐のため全人類に宣戦布告。

――当初は御地有叉を魔力資源としか見ていなかった人類も認識を改め、敵として徹底抗戦の構えを取った。

――後に「魔女戦争」と呼ばれるこの御地有叉の一族と人類との戦争は、450年もの間続く事となる。

――元来、御地有叉は心優しい種族で戦う術を持たなかったが、憎しみにより解放された魔力で当初は人類を圧倒した。

――しかし数の差を覆す事はできず、最後には御地有叉の一族は人類によって滅ぼされた。

――たった一組の、母娘の生き残りを除いて。

11: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:03:43 ID:3Wl

―――30年前―――



ザッザッザッ……

――その母娘は、人里から遠く離れた谷に逃げ延びて暮らしていた。

ザッザッザッ……

――その土地では数年前から、旅人が惨殺される事件が何度も起こっており、「谷の奥には旅人を狩り殺す魔女が棲む」と噂されていた。

ザッザッザッ……

――事態を聞き付けた当時の政府は、ある侍を魔女討伐に向かわせた……

ザッザッザッ……

ザッ!



拙者「むっ、(ここが魔女の棲むという)幽谷か……」

12: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:25:27 ID:3Wl
拙者の配下「お侍様、谷の先をご覧下さい!」

拙者「むっ……」



谷の魔女ココア「いらっしゃい……」クククク



拙者「あれが谷の魔女……なんと妖艶な」

谷の魔女ココア「いらっしゃいませお侍様方……あなた達も死にに来たの?」クスクス

拙者の配下「観念しろ魔女め! いくら妖の類でも、これだけの将兵に囲まれれば貴様も……」

拙者「むっ……」

拙者(拙者、配下達に『この娘の相手は拙者一人で』、と合図を出す)

拙者の配下「っ!? しかし、危険では……」

拙者「………………」ジロリ

拙者の配下「……分かりました、お気を付けて」

拙者「うむ。…………それと、此れを」ポイッ

拙者の配下「おっと……この書状は?」パシッ

拙者「後で読め。では」ザッザッ

拙者の配下「は、はあ……」

13: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:32:29 ID:3Wl
拙者「………………」ザッザッ ピタッ

谷の魔女ココア「はーい。(討伐の)ご指名ありがとうございまーす? でも一人で来るなんて馬鹿なんじゃない? 自殺志願者?」

拙者「………………」

谷の魔女ココア「死にたいならほら、こっち来て来て? 望み通り殺してあげるから?」

拙者「………………」ムゴン

谷の魔女ココア「お侍さんはこういうえっち(Hell)な所は初めて?」

拙者「………………」ダンマリ

谷の魔女ココア「大丈夫……? おねーちゃんに任せなさい……?」 フフフ
(※御地有叉の一族は、通常の人類より寿命が長く成長も遅いため、年齢に比べ見た目が幼い)

拙者「すは、ぬぎぬぎし奉らん」ヌギヌギ

14: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:40:18 ID:3Wl
谷の魔女ココア「……!?!? な、なにをするの!!! この侍風情が!」アセアセ

拙者「む……? 拙者の大きく鳴っているお心臓を外に曝け出そうと思ってな」ヌギヌギ

谷の魔女ココア「いきなり訳の分からない事をっ……!」

拙者「ほれ、心臓……貫いても良いのだぞ」バサッ(拙者、上半身をはだける)

谷の魔女ココア「――――――ッ!」(目前に放り出されたあまりに無防備な胸を見て驚愕)

谷の魔女ココア「私に畜生の真似をしろと言うのッ!」ゴォッ!

拙者「これは異なことを云う。えっち(Hell)な事、今までもして参ったので御座ろう?」フッ

谷の魔女ココア「っそれは……///。」(ココア、二重の恥辱に顔を背ける)

拙者「其れとも、只差し出されし命を屠るのが狩人として恥辱に堪えぬと云うならば、先に拙者と一夜やり合うてからにし給うか…?」ジリッジリッ

谷の魔女ココア「な、なに気色悪い事言ってるの! 寄って来ないで!!」ワタワタ

拙者「夜の褥で相手を屈服せしめてこそ狩るに足ると云うのだろう? ほ~れ? いざ、お侍さんの懐にて痴遊痴遊(ちゆうちゆう)しませむ」ズモモモモ

谷の魔女ココア「ちょ、待って、そ、そんな事言われたって、心の準備が……」アセアセ

谷の魔女ココア「~~~~~~~ッ///」カーッ

15: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:46:09 ID:3Wl
拙者「……………………フッ」ピタッ

谷の魔女ココア「―――――――へっ?」ポカン

拙者「やはり、お主は人間を狩り殺す残忍な魔女などではないな」

谷の魔女ココア「ッ!!」

拙者「本当にお主が畜生の如き悪人か疑問で御座ったのでな。確かめておきたかった」

谷の魔女ココア「だから、試したって言うの……? 人をからかって馬鹿にして……」チィッ

拙者「旅人を殺したのも、やむを得ない自衛のためだったので御座ろう?」

谷の魔女ココア「……ああ、そうだッッ! そうだよッッ!!」ギリッ!

谷の魔女ココア「私は、私達母娘は自分から人間を襲った事なんてない! 私達魔女の噂を聞き付けて、魔力目当てに殺しにくる狩人を返り討ちにしてるだけだッ!」ゴォッ!

谷の魔女ココア「私達は静かに、誰にも知られず暮らしたかっただけなのにッ! なのにお前達人間は私達をほっといてくれない!」

谷の魔女ココア「そうして先日の襲撃で、ついにお母さんも亡くなって、私は一人ぼっちになった……ッツ!!」グスッ

谷の魔女ココア「……お母さんを返せっ! 優しかった、私のお母さんを……ッツ!!」ポロポロ

谷の魔女ココア「ううぅっっ…………!」シクシク

拙者「そう涙を出されては、勿体無くて仕方がない」

拙者「頂戴する」コシコシ(裾で拭ってあげる)

谷の魔女ココア「あっん……(無骨で、けど暖かい指……頬にあたってる……)」エグエグ

16: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:50:32 ID:3Wl
谷の魔女ココア「…………」スンッスンッ

拙者「落ち着いたか。さて……と」スッ ジャリッ

谷の魔女ココア「……? どうして正座してるの? 土で汚れるよ」ズズーッ

拙者「拙者自身が為した事ではないとは云え、お主の一族を、そして母を殺めたのは紛れもなく、拙者と同じ人間である」

谷の魔女ココア「…………」

拙者「斯くあれば、我が身命を以てお主達一族に贖う事に一片の迷いも御座らん」

谷の魔女ココア「……さっきのアレ、冗談じゃなかったんだ」

拙者「拙者一人の命で到底償い切れるものでも御座らんが……然れども、お主の哀惜のほんの少しの慰みにでも為るのならば」

拙者「此の命、喜んでお主に献上仕り候」ニコッ

谷の魔女ココア「―――――――ッ」ギュウッ

拙者「さあ、如何様にも好きにするがよい」

17: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)19:59:06 ID:3Wl
谷の魔女ココア「…………」

拙者「後の心配は御無用。既に此度の儀については、書状に記して信頼できる配下の者に渡しておいた」

拙者「拙者を殺してもお主は罪に問われぬし、今後お主を襲う者が現れぬ様、対策を講じる旨を命じてある」

谷の魔女ココア「……最初から、こうするつもりだったって事?」

拙者「何、保険の一つに過ぎぬよ。お主が本当に誰彼構わず人間を殺す魔女であったなら、刺し違えてでも討つつもりで御座ったしな」フフッ

拙者「さあ、遠慮は要らぬ。お主の為したい様にせよ」

谷の魔女ココア「…………」ゴゴゴゴゴ

拙者「さあ、疾く!」

谷の魔女ココア「…………ッ!」ゴゴゴゴゴ!

18: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:06:53 ID:3Wl
谷の魔女ココア「…………」ゴゴゴ……

谷の魔女ココア「…………しないよ、そんな事」シュン

拙者「何?」ピクッ

谷の魔女「あなたを殺しても、何も嬉しくないもの。あなたの命で、お母さんが戻ってくる訳でもないし……」

拙者「拙者達人間が、憎くはないのか?」

谷の魔女ココア「そりゃ憎いさッ! 憎いけど……」グググ……

谷の魔女ココア「……お母さんが言ってたんだ。全ての人間が非道いんじゃない、非道い人間がいるだけだって」プルプル

谷の魔女ココア「世界には非道い人間がいるけれど、優しい人間だってきっといるはずだって」ワナワナ

谷の魔女ココア「だから、人間全てを憎んではいけない、希望を捨てちゃいけない。
相手が危害を加えてこない限り、こちらから手を出してはいけないよって……だから……だか、ら……」ふらっ

拙者「むっ……大丈夫か!」ガシッ

谷の魔女ココア「…………」フルフルフル

拙者(こんなにも震えて……堪えていたのか。ずっと一人で……)

谷の魔女ココア「……お侍さん……信じても、いいですか?」ポツリ

拙者「……ああ」コクリ

谷の魔女ココア「……お願い、聞いてもらえますか?」

拙者「ああ、如何なる願いだ?」

19: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:13:25 ID:3Wl
谷の魔女ココア「――……――――……」ボソボソ

拙者「なになに…………?」

拙者「――『頭なでなでしてほしい?』」キョトン

谷の魔女ココア「……」(こくんと頷く)

拙者「……良し良し」ワシャワシャ

谷の魔女ココア(んん……? お母しゃん……)

拙者「お主の母は、強く、そして優しかったのだな」ワシャワシャ

谷の魔女ココア「うん……あ、あのねお侍さん……」ジワッ

拙者「如何した? もじもじとして」

谷の魔女ココア「お母さん……。お母さん弔ってあげてほしい……」ヒックヒック

拙者「――ああ……お侍さんにまっかせなさい……」ギュッ

ただの女の子ココア「ウッウッウッ…… お母しゃんぅぅぅぅぅぅぅ!!!」ひしっ ボロボロボロ




拙者の配下達「美談スギでしょwwwwwwwwwwwwwwww」パチパチパチパチ(万雷の拍手)

20: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:14:51 ID:3Wl
――こうして、「谷の魔女」は無事討伐された。

――その後しばらくして、一人の元お侍と一人の少女が契りを結び、一人の娘を授かった。

――また、二人は片田舎で小さな孤児院を開いて、身寄りのない子供を育てもした。

――今から十数年前、夫婦は不運にも事故で亡くなってしまう。それ以降、夫婦の娘は自身も孤児となりながらも、両親の遺した孤児院を受け継ぎ切り盛りしていた。

――娘の名はチノ。御地有叉の一族の、いまやたった一人の末裔となった子供である。

21: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:15:25 ID:3Wl

―――現在―――

魔王チノ「………………」ゴゴゴゴゴ

死に体のワイ「」チーン

22: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:28:03 ID:3Wl
死に体のワイ(トホホッ……チノちゃん可愛いのに『惡津神巫女御子(オシンシンミコミコ)』とまで謳われた魔力は偉大偉大(イダイイダイ)なんだから……)

死に体のワイ(チノちゃんを止めるため、魔王討伐軍に紛れ込んで、何とかここまで来たけど、これで終わりなのか……ッ?)

死に体のワイ(あ゛ーあ゛ッッッ…………どうにかして一度だけでもチノちゃんの表情筋ギュッギュを和らげて可愛い笑顔してもらいたかったな~……んッ?)



魔王チノ「………………」ツツー

無表情なのにチノちゃんの目尻から一筋の涙が漏れている。

死に体のワイ(ち、チノちゃんがッ、自分の精神の中で祖先の怨霊を相手に、お精神支配支配の抵抗をしているッッッツ!!?)(超速理解)

23: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:33:35 ID:3Wl

~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○



――数年前、孤児院にて。

回想の中のワイ『(ん……? こんな夜遅くまで、チノちゃん、一人で何を……?)』チラッ

回想の中のチノ『よいしょ……よいしょ……』 セッセッ

回想の中のチノ『ふぅ……こんなものですかね……。もっと子供達に心穏やかに過ごしてもらえるように頑張らないと……』セッセッ

回想の中のワイ『チノちゃん…………!』ホロリ



~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~○



満身創痍のワイ「―――ッヂノ゛ぢゃ゛あ゛ぁ゛ぁ゛っ゛あ゛ぁ゛ん゛!」 ムクリ……ッ!

魔王チノ「ひゃあッ!? ま、まだ立つだと……ッ?」

24: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)20:51:00 ID:3Wl
満身創痍のワイ「チ、チノちゃん……ッッッ! ごめんよ……ッッッ! ガフッッッ」ボドボド
 
満身創痍のワイ「……チノちゃんは今でもワイ達人類のために、お精神支配支配の抵抗してたのに、ワイはそんな事も分からずに……ッ!
 ハフ―――――…………ッ!ハフ―――――…………ッ!(全力を引き出すための呼吸法)」ドドドドド

魔王チノ「五月蝿いですね……まだ抵抗するつもりですか」ゴゴゴゴゴ

魔王チノ「今度こそ叩き潰して……っぐ!?」ビタァッ!

魔王チノ(体が硬直して……これは、まさか!!)グググ……



抵抗するチノの精神『よいしょっ……! よいしょっ……!』

抵抗するチノの精神『ふぅ……こんなものですかね……。せめて私も、一瞬でも隙を生み出せるように頑張らないと……ッ!』



魔王チノ「末裔よ、邪魔をしないでッ……はッッ!?」バッ

ワイ「―――――――ッ!」シュバッ!

魔王チノ「しまっ…………ッツ!!」

その眼に強い光を灯すワイ「(狙うは)チノちゃんのッ……へそ辺り太い紋紋ッッツ!!『唯射丹雄威(いいにおい)』!」ドビュッツ!!

浄化される魔王チノ「ど、ドサクサにまぎれて命懸けの最終奥義を放たないで……ッ! ぐああぁぁぁぁーーーーーッッツ!!」ビシャアァァァァァア!



ドドドドドドドドドドドドド…………

―――――――――――――

25: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)21:00:10 ID:3Wl

―――――――――――――

ワイ「……ごめんねッ、チノちゃん……ッツ!」ボロボロ

今にも息絶えそうなチノ「べ、別に、お人類を救けるために自分の命を捧げるくらい普通です……。
それが、私の、最後にできるお仕事なんですから……。それに、私は無愛想で、あんまり子供達に好いてもらえなかったから」

ワイ「そ、そんな事ないよッ!!! チノちゃんのその尊い気持ちだけでワイ達は十分お心身安らいだんだよ!」

今にも息絶えそうなチノ「……優しい……嘘、です、ね……」フフッ……

ワイ「ッ~~~~~~~~~~~!」ヤキモキ

26: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)21:02:48 ID:3Wl
ワイ「ッッッッッッツ!」ピコーンッッッ!

ワイ「あっ、そ、そうだッッ! チノちゃんおてて出してッ!」

今にも息絶えそうなチノ「こ、こうですか……?」グググ……

ワイ「そうッ! それじゃあ今から世界中の人から生命力の収集(ギャザー)するからねッ!
 チノちゃんの聖母の慈愛を示す様なやわらかおててにドッピュするからねッ! ちゃんと受け止めてねッッ!」ギュオオオオオオオ!

今にも息絶えそうなチノ「えっ、えっ? そんな事しても、どうせ私になんか、誰も……」

ワイ「ウオオオオオオオオオーーーーーーッッッ! チノッッ!
 ワイにとって何よりも掛け替えのない君の不ニ不ニ御体体(ふにふにおていてい)に報いるぞッッッ!」ドピュドピュドピューッ!

チノ「ひゃあッ!」ビシャーッッッ!



パアアアアアァァァァァッ!!

27: 名無しさん@おーぷん 2019/03/15(金)21:08:58 ID:3Wl
気の制御に疲れ果てたワイ「くッッッ、ふぅぅぅぅ……ッッッ!!!! す、すっごい濃い生命力が来たぁーーーーーッッッッツ!!!」 ゲッソリ

一命を取り留めたチノ「ほんとうです……で、でもなんで……? 私は皆に、酷い事をしたのに……」

ワイ「それはねッ……チノちゃんの気持ちが、ワイ達人類にちゃんと伝わっていたからだよッ! チノちゃんの他人を思いやる優しさがねッッッ!!」

チノ「私のやさしさ……」

ワイ「そうッ! だから、祖先の怨恨なんて、二の次なんだよッ!
 人々の共存のためには、過去の因縁に囚われてしまうより、今を生きる人同士で好き合って、手を取り合っていくのが一番相応しいんだよッッ!」ドンッッッ!

チノ「す、好きって……はわわ……」ハワワ……

涙を浮かばせるチノ「………………あ、あの……」グスッ

微笑むチノ「もうちょっとだけ……私が人と共に生きるための練習に、付き合ってもらってもいいですか?」 ニコリ

ワイ「もちろんっっっ!!!」グッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッツ!



その日まで、人類はチノちゃんの魔の手と戦争を続けてて、容易には立ち直れないほど疲弊していた。
でもまぁ、その日以来、復興の手伝いをしていたらチノちゃんがワイのそばで「この世界が好きです」と微笑んでくれるようになったので結果オーライ! 終わり